今年は子供たちの夏休みも短く「いつもと違う夏」を過ごされているかと思います。
こんな時だからこそ、近所にカメラを持ってお散歩はいかがですか?見慣れた風景もじっくり見れば新しい発見があるかもしれません。
今回は「夏の写真」を集めてみました。
合わせて撮り方のご説明もしていきます!
目次
風景写真(パンフォーカス手法)
六甲の摩耶山から SONY NEX-3N ( 絞りF16 SS 1/250 )
日本三大夜景でも有名な場所、神戸摩耶山掬星台からの一枚。この日は快晴で湿度も低く、カラッとした天候でしたのでかすみも少なくクリアーな写真が撮れました。
広角レンズでダイナミックに。そして絞りはF16まで思いっきり絞り込み、手前から奥までピントが合ったパンフォーカスという手法です。
風景写真ではよく使われる撮り方で、F値をF8〜16ぐらいまで絞りこみ、ピント位置は手前から3分の1のところというのが基本ですが、私は神戸の町並みをしっかり撮りたかったのでそこにピントを合わせています。
風景写真(リフレクションを撮る)
六甲山 穂高湖 SONY NEX-3N ( 絞りF16 SS 1/125 )
正面に見える頂はシェール槍という小さな山です。モクモクの入道雲が穂高湖に写り込んできれいでした。
このように湖面に山と空が写り込んでいることを「リフレクション」と言います。リフレクションを撮るときは水平をきっちりとり、高い位置から低い位置へと視点を変えて一番良い構図を見つけてください。
またリフレクションの撮影時はPLフィルターは外してくださいね。PLフィルターは水面の反射を取り除くものなのでリフレクションの効果がなくなってしまいます。
また、風が吹いていない時の方が湖面のゆらぎも少なく、リフレクションがきれいに撮れます。
望遠で飛行機を撮影する
伊丹空港 千里川 X-T1 XF50-140mm ( 絞りF8 SS 1/210 )
大きな入道雲と飛行機。空が青から赤へと変化していく夕方の頃でした。
140mmで撮影。少し暗くなってきたので絞りF8だとシャッタースピードが遅くなり、手持ちではブレてしまう心配がありました。そのためISO感度を800に上げて撮影しています。
望遠での撮影は手ぶれを起こしやすい状況です。
手持ち撮影で手ぶれしないシャッタースピードの限界というものがあります。
「 1 / 焦点距離 」以上速いシャッタースピードで撮る
例えば
50mmのレンズで撮る場合 1 / 50秒 以上
200mmのレンズで撮る場合 1 / 200秒 以上
で撮ると手ぶれしにくいシャッタースピードです。
つまり「 1 / 焦点距離 」以下で撮ると手ぶれしやすくなってきます。
ただしこの計算はフルサイズ機の場合です。
APS-C、マイクロフォーサーズなら35mm換算で焦点距離を計算してください。
APS-Cなら1.5倍(キヤノンは1.6倍) 50mmレンズなら1 / 75秒 以上
マイクロフォーサーズなら2倍 50mmレンズなら1 / 100秒 以上
という計算の仕方になります。
最新のカメラは強力な手ぶれ補正もついていて、キャノンのEOS R5、R6に関してはボディとレンズの強調制御で8段分の手ブレ補正の効果があるという機種も出てきました。三脚なしでも暗いシーンで撮れそうですね。
暗い水族館での撮影方法
海遊館 X-T1 XF16mm ( 絞りF2 SS 1/30 )
ミズクラゲの展示です。水族館での撮影はとても難しいですね。「ぶれ」と「写りこみ」との戦いです。館内は三脚、フラッシュ撮影は禁止です。とにかく暗いのでISO感度を高感度に設定してください。この写真も含めて館内では3200〜6400ぐらいの感度で撮影しました。
ガラスの反射による写りこみ対策としては、PLフィルターの使用や水槽のガラス面とレンズが平行になるようにし、なるべくガラスにレンズを近づけることです。
ホワイトバランスはオートの設定で良いですが、青みを強く出したいときは蛍光灯や電球の設定で撮ってみてください。
手持ち花火を綺麗に撮るには
X-T2 XF16mm ( 絞りF1.4 SS 1/30 )
今年は花火大会も中止が多いので、せめて手持ち花火だけでも楽しみたいですね。
明るい単焦点レンズがあればベストですが無くても大丈夫です。絞り優先AvモードでF値の数値を一番小さい数字にして、ISO感度は800ぐらいに設定して撮りましょう。それでもぶれてしまう場合はISO感度を1600〜3200ぐらいまであげてください。
三脚を使わなくても撮れます。フラッシュを使わずに撮ると雰囲気のある写真に仕上がりますね。
夏の夜.光で絵を描いてみよう!
SONY NEX-3N ( 絞りF3.5 SS 2 )
夏といえばキャンプです!ライトとカメラがあればこんな遊びもできちゃいます。それぞれライトを手に光で星を描いてみました。
撮るときは三脚があったほうがキレイに撮れます。カメラの設定はB(バルブ)撮影。シャッタースピードを2〜3秒ぐらいに設定しISO感度は200です。高感度にすると光が白飛びしすぎるので感度は低めで大丈夫です。何度か挑戦しないと上手く撮れません。
明るすぎた場合はシャッタースピードを早くするか、絞り込んでみましょう。暗すぎた場合はシャッタースピードを遅くするかISO感度を上げてみてください。
ライトではなく花火でもできますよ。
まとめ
普段見慣れた風景でも、少し小ワザをきかせればぐんと写真の仕上がりが違ってきたり、面白い効果もありますよ。
例年よりイベントの少ない夏ですが、たくさん写真を撮って「いつもと違う夏」を楽しく過ごしてください。
外に撮影に行くときは熱中症対策もお忘れなく!